「来週、兄を捨てます」苦渋の決断の行く末にあるものは

これは、ある掲示板で見つけた投稿です。このご家族の妹が悩んで色々な人の意見を聞きたくて、投稿したのものです。あまりにも衝撃的なタイトルに思わず、最後まで見てしまったのですが、あるご家族の話で、大学を卒業した兄が思うような就職先に巡り合えず、引きこもりになってしまった話です。兄の浪費癖は激しく、両親にも暴力を振るう始末。十数年もの間、精神科に行くように対応したり、あまりの暴力に警察に話をしたりと色々対策をしたようですがどうにもならず、最終的には兄には告げず、家族で引っ越し。という苦渋の決断となりました。この結果は正しいのでしょうか?ダメなのでしょうか?掲示板では賛否両論ありましたが、ここで見えてくる家族像やどうしたら良いのか?を考えてみたいと思います。

目次

1.何故、兄は暴力に走ったのか
2.家族の苦渋の決断の行く末
3.自立する勇気
4.さいごに

 

 

何故、兄は暴力に走ったのか

何故、兄は暴力に走ったのでしょうか?年老いた両親にまで暴力を振るい、お金をせびる。家族であるにも関わらず、家族を苦しめているかのような行動です。しかも、兄はこの時点で37歳という世間的にも十分な大人で、中年層になりつつありますね。なのに何故、こんな状況が十数年も続いたのでしょうか。掲示板である人は、「親の育て方が悪い」「過保護に育てたから」などと書き込む人もいる反面、「甘えられなかったから」という人もいます。何が正しくて何が間違っているのか?

ここで、言えることは子育てで正しいことや、間違っているなんてことはないのだと思いたい。誰が正しいと決めたのでしょうか。常識の範囲内であればどれが正確に正しいと言い切れる根拠はあるのでしょうか。ただ、子供を育てるということは、一人の人間の人格を育てるということです。何よりも一番難しいのかもしれません。よく、子育てで親も成長するといいます。「このやり方はこの子に合わないのかも」「もっと他のやり方があるんじゃないのか」と自問自答しながら育てていくものだと思うのです。親も人間なんです。間違うことだってあるのが、普通なんだと思います。

しかし、暴力に走るのは良くない傾向ですね。兄も家族も先が見えず、疲弊してしまいます。自問自答しながら親は子供を育てていく過程の中で、実は兄は「甘えられなかった」のかもしれません。親は誰も過保護だと思って育ててはいません。しかしながら、兄は甘えたい時期に「甘えさせてもらえなかった」ということを大人になっても、心の深い奥底に持ち続けている結果だとしたら?子供の頃は、甘えたい時、思うようにいかないことを親に訴えかけたい時、足をバタバタさせてなんとか親の気を引いてアピールします。それが子供時代の甘え方でこれを親が、どう子供に向き合って対峙するかなのです。流石に、大人になったら道端に寝転んで、足をバタバタすることなんてしませんよね?バタバタしないかわりに「暴力」というカタチで親に甘えようとするのです。

親は心配でしょうが、「可愛い子には旅をさせよ」です。親は、子供にチャレンジする機会を与えなければなりません。それがもし、失敗したとしてもチャレンジさせ続けることが、大切なのです。子供にチャレンジさせずに、いつも楽な方を選択させ、挙句の果てには親が困難を回避させてしまう。これじゃぁ子供はいつ、どこで勇気を出すのでしょうか?また、失敗してもチャレンジし続ける根性をどこで養うのでしょうか?これは、親の責任なんです。親は子供が成長するにつれ、いずれ自立できるように育てることが重要なんです。その機会を失った兄は、「自分を理解してくれない」親に対して暴力というカタチで分かってほしいと心の奥底で訴えかけているのかもしれません。

悩み相談・話し相手サービスは

こころのホットライン予約はこちら

 

家族の苦渋の決断の行く末

このご家族は十数年もの間、色々ご苦労してきたようです。そして、最終的に出した苦渋の決断は「兄と決別すること」だったのです。これにも賛否両論ありました。「兄は家族の一員なのに捨てるのか」とか「自業自得」との書き込みもたくさんありました。しかし、この決断で本当に良かったのでしょうか?もちろん、ご家族の心労を考えたら安易な意見は述べられません。決して、軽い気持ちでこの決断を下したとも思っていません。他人が意見を言うのは簡単だけれど、難しい問題だとも思います。

「親の育て方が悪いからこうなった」だけでは、ご家族も兄も前へ進むことはできません。兄と決別することは、ひとつの尊重するべき決断です。この行動が正しいか、間違っているかなんてのは他人が言うべきことではないし、ご家族当人にも分からないはずです。結果、兄とご家族がどのような道に進むのかが分かったときにはじめて、これで正しかったといえるのではないのでしょうか。

ただ私が思うことは、ご両親は兄と真剣に対峙したのでしょうか?何が原因で引きこもりになり、暴力に走ったのか?を兄と話し合う機会を作ったのでしょうか。両親は日々の暴力に怯え、精神科に入院させようと決断したとき、どんな思いや考えだったのでしょうか?兄の精神状態は掲示板の内容を見る限りでは、普通に生活や一人で好きなことをするために、東京まで赴くことをやっていたようなので、精神状態は普通だったのかもしれません。

そんな普通の精神状態の兄を精神科に入れようとするなら、兄は激怒して当然だと思うのです。家族は必死なのだから、そんな兄の心の内を考える余裕なんてないはずです。兄は家族の一員であり、親にしてみれば大切な息子なのです。そんな息子と決別する親の気持ちはどうなのでしょうか?子供が大人になっても親にしてみれば、子供はいつまでも子供なのです。ですから、親は最後まで責任をもって子供と対峙し、決して見捨ててはいけません。それは、親だからです。「捨ててはいない」。と言いたい気持ちもわかります。

ですが、兄にしてみれば「親に理解してもらえず、捨てられた」と思うかもしれません。心の内側は親でも知りえないこともあるからです。親はここで、兄に対して、「甘えさせてあげられなかった」ことを認めて、兄と真剣に対峙することが大切なのだと思うのです。命を懸けて対峙することが重要なのです。ここで、父親は「兄を殺す」とまで言っています。ご家族の心労は相当なものだったと思われますが、親は兄と対峙するのではなく、「殺してしまおう」と何故、考えたのでしょうか?どうにもならない現状、変わらない兄。対峙することよりも居なくなったほうが良い。と思ってしまったこと。

これでは、兄と家族が対峙しお互いの気持ちを知りえることはできるのでしょうか。親は少しでも今までの家族の在り方を認めることで、初めて自分のやってきた行動に「気づく」のです。

認める機会もなく、「気づく」こともせず、兄と対峙せず決別したとしたならご家族は一時の、穏やかな生活を送れるかもしれません。だけど、「兄を捨てた」という感情に一生苦しむことになるでしょう。それがその時下した決断が最善だったとしてもです。このときに下した決断は間違ってもいないし、正しくもない。ただ、お互いのための決断はこのご家族にとっては最善だったのでしょう。そう、家族は思いたいのです。

 

 

自立する勇気

苦渋の決断を下したご家族は、兄の元を離れようとしています。しかも、兄の知らないうちにです。東京から戻ってきた兄は茫然とするでしょう。今までそこにいた自分の家族が居なくなるわけですから相当なショックを受けるでしょう。ですが、世間的な立場で考えたら「身から出た錆」なのかもしれません。そう兄が捉えることができたなら兄は、立派に自立することができるのだと思います。しかし、兄はすぐには立ち直ることはできないでしょう。ここで、自分が廃人になるか自立するかの瀬戸際に立たされることになります。

誰も、兄を守ってくれる家族はもうここにはいません。家族が突き放すことによって、ここで初めて兄は、自立するチャンスが与えられるのです。失敗するかもしれないし、うまくいくかもしれません。あとは、兄がどれだけの勇気と信念を持って世の中に立ち向かうかによって、兄のこれからの人生が決まるのです。今までチャンレジさせてくれない環境だったのかもしれません。兄の心はいつまでも子供なのかもしれません。だけど、大学も出てそれなりの人付き合いの中で生活、行動してきたから全く何もできないということはないと思いたいですね。

幼少期の頃はチャレンジせず、楽な道を選んできたかもしれませんが、自立するにはそうも言ってられませんよね。既に兄には現実が突き付けられているのですから。兄は、自分のこれから先の人生を想像して、「どうなりたいのか」を考えてほしいのです。なりたい自分をできるだけ想像し、理想の自分に浸ってほしいのです。次に、どうすれば「なりたい自分になれるのか」を少しずつでも考えてほしいのです。それが自立する勇気であり、兄のための一歩なのです。「どうなるかも、どうなれるかも自分次第なのです」そのことを忘れないでほしいのです。

 

 

さいごに

最終的にご家族の決断は尊重しなければなりません。他人がどうこうゆう簡単な問題ではないからです。それがどのような道を辿るのかは分からないけれど、「あの時はお互いに苦しかったよねー」といつか兄と家族が笑って話せるときがきたら結果、「あのときの決断は正しかった」と云えるようであってほしいですね。人は弱いものです。誰かに寄り添っていかなければ生きていけないときもあります。だけど、寄り添わなくても、たった一人だとしても「誰かが何処かで自分を見守ってくれている」という安心感があれば、一人で自立して生きていけるだけの強さを持ち続けていければと思うのです。

悩み相談・話し相手サービスは

こころのホットライン予約はこちら

 

にほんブログ村 メンタルヘルスブログへ
にほんブログ村

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ ピアサポート・ピアカウンセリングへ
にほんブログ村

にほんブログ村 ライフスタイルブログへ
にほんブログ村

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 心のやすらぎへ
にほんブログ村

にほんブログ村 ライフスタイルブログ コミュニティライフへ
にほんブログ村

関連記事一覧

PAGE TOP